「決定麻痺」とは?人は選択肢が多いと迷う【行動経済学】

人は選択肢が多いと判断を迷い、その選択を後回しにしてしまう、あるいは選択そのものをやめてしまう傾向があります。

このことを行動経済学では「決定麻痺」と呼びます。


決定麻痺はマーケティング戦略で使われる心理であり、また決定麻痺による失敗例もあります。

今回は決定麻痺について代表事例を挙げ、対策方法などについて記事にしました。

人は決定麻痺により選択を迷う

「決定麻痺」とは、人は選択肢が多いと判断を迷う、あるいは選択することを放棄してしまう行動経済学です。

2015年、最大手のファストフード「マクドナルド」はメイン11種類、サイド5種類、ドリンク20種類からの合計1100通りの組み合わせから選べるという、魅力的なセットメニューを実施しました。

幅広さを売りにしたキャンペーンでしたが、結論からいうとこの施策は失敗に終わりました。

これはまさに決定麻痺が働いた結果であり、企業側は選択肢を広げ顧客の増加を狙いましたが、顧客は選択肢が増えることによって判断を迷い逆に離れる結果になってしまったのです。

決定麻痺を実証する実験

コロンビア大学の経済学部教授、シーナ・アイエンガーはスーパーの店頭にジャムの試食を設け、とある実験を行いました。

具体的に行った内容としては、スーパー店頭にジャムの試食スタンドを設け、来店者に試食と購入を勧めました。

ある時間には6種類、べつの時間には24種類のジャムを設置し、試食者には安く購入できるクーポンを配布し、その後購入に至るかどうかまで観察を行いました。

結果として、24種類の場合は60%の客が立ち寄り、対し6種類の場合には40%の客が立ち寄る結果になり、集客率としては種類が多いほうが優秀な結果となりました。

しかし、肝心な購入行動では結果が逆になり、24種類では3%が購入、6種類では30%の人が購入する結果となったのです。

・24種類のジャム:試食率60%×購入率3% =最終購入率1.8%
・6種類のジャム :試食率40%×購入率30%=最終購入率12%


いかがでしょうか。

最終購入率に焦点を当てれば、その差は歴然です。

24種類に比べ、6種類の場合はおよそ6倍最終購入率が高くなっています。

人は選択肢が多ければ、その魅力に惹かれますがその反面、選択肢が多いと「決定麻痺」によって選択することを辞めてしまうのです。

飲食店でも、メニューが極端に多いと選択を辞め、結局基本メニューを選んでしまったような経験はないでしょうか?

最後に

今回は、選択が多くなると人は選択を迷ってしまう心理「決定麻痺」について話させていただきました。

人は選択肢が増えると、選択を迷い、あるいはあきらめてしまう傾向にあります。

販売者からすれば、メニューは豊富にすればするほど顧客のニーズに添えるものと思われがちですが、人の心理から見ると、購入者は選択肢が少ない方が好ましいことがわかります。

生活の中でも、選択肢を提示するときは極力選択肢を少なくすることを心がけましょう。

参考文献

タイトルとURLをコピーしました