ギャンブルになると、なぜ人は金銭感覚を失ってしまうのか?【メンタル・アカウンティング】

ギャンブルになると、人はついつい熱くなってしまいいつもなら躊躇するような金額も失っても構わないとリスクを投じます。

こういったところは投資行為や、日常の買い物のなかでも遭遇することがあります。

行動経済学では、「メンタル・アカウンティング」「心の会計」と呼ばれるものがあり、これは人がお金を扱う際に、ある条件下では合理的な判断ができずにお金を扱う傾向があるというものです。

今回は、メンタル・アカウンティングでも特にギャンブルに焦点をあて、なぜ人はギャンブルになると金銭感覚を失うのかについて話させていただきます。

スロットマシンではコイン、カジノではチップを使う

メンタル・アカウンティングから、人は現金決済よりもカード決済をした場合のほうが出費が大きくなってしまう傾向がある。

カード決済、現金決済、どちらも同じ金額にもかかわらず、現金が手元を離れる苦痛がないことで人はついついお金を使ってしまうのです。

この傾向がギャンブルにもあり、スロットマシンでは専用のコイン、カジノでは配られたチップを使います。それぞれ、1枚に10円、100円と価値があるにもかかわらずコインやカジノになると手元を離れる苦痛が伴わなく、大きな勝負を好む人へ変わってしまうのです。

例えば、初めコインやチップに換金するために現金を手放すことに躊躇はしますが、渡されたコインやチップは惜しげもなく使ってしまうのです。

このメンタル・アカウンティングから見られる傾向が、ギャンブルになると金銭感覚を失うことの正体です。

1枚〇〇円とはわかっていても、現金が手元を離れる苦痛を伴わないために大胆に賭けをおこなってしまうのですね。

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ギャンブルで得た利益はすぐになくなってしまう

日本でのギャンブルといえば、真っ先にパチンコやスロットが頭に浮かぶと思います。

特にパチンコ等が原因で借金苦になってしまっている方も非常に多いのが現実で、パチンコ=お金を失ってしまうものといったような悪い印象を持たれてる方も少なくはないのではないでしょうか?

ギャンブルにはそれぞれ還元率というものがあり、カジノであれば約95%、次いでパチンコスロットは約80%、そして馴染のある宝くじは約46%になります。

つまり、パチンコスロットは理論上であれば、100万円を投じても80万円は残るといった計算になります。ではなぜ多額の借金を抱える方で溢れてしまうのでしょうか?

それは、メンタル・アカウンティングに含まれるハウスマネー効果によるものです。

ハウスマネー効果とは、幸運から手に入れた利益はすぐに使ってしまう心理傾向を指すもので、人は幸運で得た利益は、例えば同じ1万円でも通常よりも簡単に使ってしまう傾向があるのです。

この心理傾向が働くことによって、トータル収支がマイナスであっても、その時得た利益は簡単に手放してしまうわけですね。

初めは100枚のコインをスロットマシンに使うことを躊躇しても、利益で得た100枚は躊躇わずに使ってしまいます。合理的であれば同じ100枚ですから、同じように躊躇するべきなのです。

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最後に

今回はギャンブルを題材にメンタル・アカウンティングについて話させていただきました。

人は現金をなにかにすり替えてしまうと、その価値が薄れてしまい失うことへの苦痛が少なくなる傾向があります。

しかしこれは、ギャンブルに限った話ではなく、クレジットカード等を利用した際にも見られる傾向でギャンブルとは無縁な方であってもこの心理傾向の罠に知らずにハマっている可能性があります。

もし、ついつい出費がかさんでしまうのであれば、いつの間にかこの罠にハマっているのかもしれません。現金を実際に扱わない際はメンタル・アカウンティングを思い出して一度考え直してみてください。

参考文献

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